住民税節約術まとめ！サラリーマン・主婦ができる節税方法

住民税は毎年の支出の中でも見過ごせない負担です。節約を検討する人にとって、住民税の節約術は重要なポイントになります。
ふるさと納税をはじめ、所得控除や税額控除を利用すれば、住民税を安くする方法があるのです。
サラリーマンやパートの方に加え、個人事業主や無職の方も活用できる対策が豊富に存在します。
また、残業で収入が増えた際の対策や住民税が安い人はなぜなのか、詳しい理由も押さえておきたいところです。
さらに、住民税額の計算シミュレーションを行えば、実際の節税効果が見える化できます。
このように、状況に応じた住民税の節約術を知って、効果的な節税対策を取り入れましょう。

この記事を読んでわかること

住民税を節約するための具体的な方法
ふるさと納税や各種控除を活用するメリット
パート・アルバイトや個人事業主が住民税を安くする方法
収入別の住民税額を計算シミュレーションする重要性

住民税節約術とは？効果的な節税対策
住民税節約術の具体的な方法

住民税節約術とは？効果的な節税対策

住民税が安くなる方法はある？
住民税を0円にするにはどうしたらいい？
住民税がかからない方法はある？
月収20万円だと住民税はいくら？

住民税が安くなる方法はある？

住民税が安くなる方法はいくつかありますが、主に「控除」を利用する方法が効果的です。
住民税は、所得に応じて課税される「所得割」と、自治体ごとに一律に課される「均等割」の合計で決まります。
所得控除や税額控除といった控除を活用することで、所得割部分が軽減され、住民税の負担が軽くなる可能性があります。

まず、よく利用される控除としては「ふるさと納税」があります。
ふるさと納税は寄付金控除を受けられるため、寄付先の自治体に寄付をすると、その寄付額から2000円を差し引いた額が住民税から控除されます。
ふるさと納税には、地域の特産品がもらえるなどのメリットもあり、節税と地域貢献の両方ができる手段として広く利用されています。
また「配偶者控除」や「扶養控除」も住民税を軽減する方法の一つです。
配偶者や扶養家族が一定の所得以下の場合、自分の税負担が軽減される仕組みです。

一方で、医療費が高額になる年には「医療費控除」を活用することもできます。
年間の医療費が10万円を超えた場合、その超過分が住民税から控除されるため、病気やケガなどで医療費が増えた年には負担を軽減することができます。
また、iDeCo（個人型確定拠出年金）も住民税対策として効果的です。
掛金が所得控除の対象となり、将来の資産を増やしながら節税もできます。

これらの控除を受けるには、確定申告が必要な場合もあります。
特にふるさと納税や医療費控除、iDeCoなどは、年末調整では自動的に控除されないことが多いため、申告を忘れないようにしましょう。
こうした控除の利用により、住民税を安くすることができますが、適用条件や控除額の計算には細かいルールがあるため、必要に応じて専門家に相談するのも一つの方法です。

住民税を0円にするにはどうしたらいい？

住民税を完全に0円にするのは非常に難しいのが現実です。
住民税は基本的に「所得割」と「均等割」で構成されており、均等割部分は一律の課税で、どんなに控除を利用しても0円にはできません。
均等割は市町村民税と道府県民税の2種類で、多くの自治体で合わせて年間5,000円前後が課税されます。
所得割については控除を利用することで減額できますが、均等割は減額の対象外となっています。

ただし、所得が一定水準以下であれば、住民税が非課税になる可能性があります。
非課税対象になるためには、所得が「市町村で定められた基準以下」であることが条件です。
多くの自治体では年間所得が低い場合や、生活保護受給者、障害者、未成年者、高齢者で扶養されている場合など、特定の条件を満たす人を非課税対象としています。
そのため、所得が低く、自治体の基準を満たしている場合は住民税が課されないケースもあります。

また、扶養控除や配偶者控除を最大限活用しても所得が基準を超えてしまう場合、iDeCo（個人型確定拠出年金）や医療費控除といった他の控除も併用することで所得割をさらに減らすことができます。
例えば、iDeCoに加入し、掛金を毎月積み立てることでその分が所得控除の対象となり、課税所得を下げられます。ただし、これらの対策はあくまで「所得割」を減らすものであり、均等割の減額には直接影響しません。

以上のように、控除を駆使して住民税の負担を減らすことはできますが、完全に0円にすることはできない点には注意が必要です。
住民税の負担を少しでも減らしたい場合、こうした控除を上手に活用することが求められます。

住民税がかからない方法はある？

住民税がかからない方法は限られていますが、一定の条件を満たすことで、住民税の支払いを免除または非課税にできる場合があります。
住民税は、所得割と均等割の2つの部分から成り立っています。
所得割は収入に応じて課税される一方、均等割は自治体ごとに一律で定められており、基本的に全ての住民に課されます。
そのため、均等割を含めた住民税を完全に0円にするのは難しいのが実情です。
しかし、所得が一定以下の人などには、住民税が非課税となるケースもあります。

まず、非課税の対象になるには、自治体ごとに定められた所得基準を下回ることが一つの条件です。
多くの自治体では、年間所得が一定額以下の世帯や、生活保護を受給している人、障害者手帳を持つ人、高齢者で扶養されている人などが住民税の非課税対象として扱われます。
例えば、単身者であれば年間の所得が35万円以下、扶養家族がいる場合はさらに基準が高くなりますが、このような所得条件を満たせば住民税が課されません。

さらに、年末調整や確定申告で適用できる各種控除を活用することで、課税所得を抑えることも重要です。
扶養控除や配偶者控除を始め、医療費控除やiDeCo（個人型確定拠出年金）の掛金控除などを併用することで、課税対象額を下げることができます。これにより所得割部分がゼロになる可能性があり、非課税に近づけることができます。

また、無職の場合や一時的に収入がない状態にある場合も、所得が一定額に達しないため、住民税がかからないことがあります。
ただし、一定期間のみの適用となることが多く、翌年の収入状況によって住民税が再び課されることもあるため、注意が必要です。

このように、非課税になる条件を理解して適切に準備すれば、住民税を大幅に減額、または非課税にできる可能性がありますが、均等割は免除されないケースが一般的であることを覚えておきましょう。

月収20万円だと住民税はいくら？

月収20万円の収入がある場合、住民税の額はその人の控除額や自治体の税率、年収によって異なりますが、概算を求めることは可能です。
住民税は、主に「所得割」と「均等割」の合計で構成されており、所得割は収入に基づいて課税されるため、年収をベースに計算されます。

月収20万円の場合、年間の収入は約240万円となります。
この収入に対し、まず基礎控除や各種所得控除が適用され、課税対象となる所得が計算されます。
例えば、基礎控除48万円や社会保険料控除、扶養控除などが適用されると、課税所得が減り、その分住民税額も軽減されます。
具体的な税額を求めるためには、まず年収から各種控除額を差し引き、最終的な課税所得を出す必要があります。

標準的な税率は、ほとんどの自治体で10％前後です。
そのため、課税所得が100万円の場合、所得割は10万円程度となります。さらに、この額に自治体が一律で課す均等割が加算され、均等割の標準額は市区町村民税が約3,500円、道府県民税が約1,500円、合わせて5,000円程度が一般的です。
最終的に、均等割と所得割を合算した額がその年の住民税額となります。

月収20万円の方が控除を最大限に活用しても、住民税の負担は完全にゼロにはなりにくいですが、上記の控除やふるさと納税制度を活用することで、負担を大きく減らすことが可能です。
年収に応じて正確に計算し、住民税額の目安を確認することが、負担軽減のためには効果的です。

住民税節約術の具体的な方法

ふるさと納税で住民税を節約する方法について
パート・アルバイトの所得調整で住民税を抑える
個人事業主が住民税を安くする方法
無職でも住民税を安くする方法

ふるさと納税で住民税を節約する方法について

ふるさと納税は、応援したい自治体や出身地に寄付をすることで、寄付金額から2,000円を差し引いた金額が控除され、住民税の節約ができる仕組みです。
これにより、寄付した分が住民税や所得税から控除され、住民税の負担を減らすことができます。
ふるさと納税には地域の特産品などの返礼品が付いてくるため、節税だけでなく、地方の応援にもつながる一石二鳥の制度です。

ふるさと納税で節税効果を最大限に活かすためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
まず、自分の年収や所得に応じた寄付上限額を確認することが重要です。
ふるさと納税の控除には、収入によって決まる「寄付上限額」が設定されており、これを超えた額を寄付しても控除の対象外となり、効果的な節税につながりません。
そのため、上限額をあらかじめ計算し、その範囲内で寄付するようにしましょう。

また、ふるさと納税の控除には確定申告が必要な場合があります。
会社員や給与所得者の場合、「ワンストップ特例制度」を利用することで、確定申告をせずに控除を受けられる仕組みも用意されています。
この特例制度は、ふるさと納税を行った自治体が5つ以内の場合に限られ、自治体に対して「特例申請書」を提出することで手続きが完了します。
ただし、6つ以上の自治体に寄付を行う場合や、複数の控除を申請する場合は確定申告が必要です。

さらに、ふるさと納税を行うタイミングにも注意が必要です。
寄付の控除対象期間はその年の1月1日から12月31日までとなっており、年内に寄付を完了することで、翌年度の住民税が軽減される仕組みです。
年末ギリギリになると手続きに間に合わないこともあるため、余裕をもって寄付を行うのが良いでしょう。

ふるさと納税は、節税の効果が高く、寄付先の自治体からも返礼品を受け取れる魅力的な制度です。
ただし、上限額を超えた寄付や、申請方法のミスに注意が必要で、特にワンストップ特例制度を利用する場合は自治体ごとに申請書を出し忘れないようにしましょう。
この制度を正しく活用することで、無理なく住民税を節約することが可能です。

パート・アルバイトの所得調整で住民税を抑える

パートやアルバイトで収入を得ている方でも、住民税を抑えることが可能です。
住民税は所得が一定のラインを超えると課税される仕組みであるため、年間の所得を調整することで、住民税が発生しない、または負担を軽減することができます。

まず、一般的に住民税が課されるのは年間の所得が「市町村で定められた基準額」を超えた場合です。
多くの自治体では、年収が100万円から120万円程度を超えると住民税が発生します。
そのため、パートやアルバイトの収入がこの基準額を超えないように調整することで、住民税を抑えることができます。
この方法は特に、配偶者の扶養に入っている方にとって効果的です。扶養内で働くことで、配偶者の所得控除を活用し、世帯全体での住民税負担を軽減することができます。

また、年末調整や確定申告の際には、配偶者控除や扶養控除を活用するのも一つの方法です。
例えば、扶養に入っている配偶者や子どもの年収が一定額以下の場合、世帯主の住民税が軽減される仕組みがあります。
控除額を計算し、無理なく扶養範囲内で働くことで、住民税の負担を減らせます。

さらに、パートやアルバイト収入の他に医療費控除や生命保険料控除なども組み合わせて、課税所得を減らすことが可能です。
例えば、医療費控除は年間医療費が10万円を超えた場合に適用されるため、医療費がかさんだ年には申請すると良いでしょう。
生命保険料控除も利用することで、所得が下がり、住民税が軽減されます。

パートやアルバイトの収入が一定額以下の場合、自治体によっては住民税の非課税対象となることもあります。
非課税基準は自治体によって異なりますが、収入を抑えつつ、控除を上手に活用することで住民税を発生させない方法もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
収入の調整は、年間の所得を抑えることができるだけでなく、住民税の負担を軽減する効果的な方法と言えます。

個人事業主が住民税を安くする方法

個人事業主として住民税を安くするには、経費や控除の活用がポイントとなります。
住民税は所得に応じて課税される「所得割」と、自治体ごとに一律で課される「均等割」に分かれています。
個人事業主の場合、事業所得が課税対象になるため、経費や控除を上手に使うことで所得を減らし、住民税を抑えることが可能です。

まず、事業にかかった費用は経費として計上することができます。
経費には、仕入れ費、交通費、通信費、オフィスの賃貸料など、事業に直接関係する支出が含まれます。
例えば、仕事に使ったパソコンや通信費、商談のための出張費なども経費にできる場合があります。
経費として計上すればその分課税所得が減るため、住民税の軽減につながります。
ただし、個人の生活費や事業と関係のない支出は経費に含まれないため、経費として申請できるものとそうでないものをしっかり区別する必要があります。

次に、控除の利用も重要です。
個人事業主でも、基礎控除や扶養控除、配偶者控除などの一般的な控除が利用できます。
さらに、個人事業主ならではの控除として「青色申告特別控除」や「小規模企業共済等掛金控除」も活用可能です。青色申告特別控除は、青色申告の要件を満たすと最高で65万円の控除が受けられる制度で、住民税の節税に非常に有効です。
青色申告の承認を得て、帳簿を適切に記録・保存していれば控除が適用されます。

また、個人事業主でもふるさと納税を活用することができます。
ふるさと納税は寄付金控除を受けることで、住民税と所得税から節税できる制度です。
個人事業主にとっても負担を軽減する手段として有効ですが、寄付上限額を超えると控除対象外になるため、あらかじめ自分の所得に応じた寄付額の上限を確認しましょう。

さらに、確定申告の際に赤字申告がある場合は「純損失の繰越控除」を利用することができます。たとえば、前年に事業で赤字が出ていれば、それを翌年度以降3年間にわたって所得から差し引けます。
これにより翌年度の住民税が軽減されるため、長期的な節税効果が期待できます。
このように、個人事業主は経費計上や各種控除を効果的に活用することで、住民税を抑えることが可能です。

無職でも住民税を安くする方法

無職であっても住民税の負担を軽減できる方法はいくつかあります。
住民税は前年の所得に基づいて課税されるため、仮に無職の状態が続いていても、前年に一定以上の所得があった場合は住民税が発生することがあります。
ただし、収入が途絶えた場合や低所得の場合、さまざまな控除を活用することで住民税を抑えたり、非課税とすることが可能です。

まず、住民税が非課税になる基準を確認することが大切です。
多くの自治体では、年間の所得が一定額以下であれば住民税の支払いが免除されます。この基準額は自治体ごとに異なり、例えば独身者の場合、所得が35万円以下であれば非課税とするケースが多く見られます。
また、配偶者や扶養家族がいる場合、その人数に応じて非課税基準が引き上げられることもあります。
所得が少ない場合や収入が途絶えた場合は、住民税の非課税対象に該当する可能性があるため、住んでいる自治体の基準を確認してみましょう。

次に、住民税の減免制度を利用する方法もあります。
無職で収入がなく、経済的に困難な状況にある場合、自治体によっては申請により住民税を減免してくれる制度が設けられています。
たとえば、失業保険の受給中であったり、災害や病気で収入が減った場合などが対象となることがあります。
減免制度の適用を受けるには、住民税の担当窓口に相談し、必要な書類を提出することが求められます。
手続きの内容や減免の条件は自治体によって異なるため、事前に確認することが重要です。

また、無職の期間が長引く場合や一時的な収入が発生した場合でも、「基礎控除」などの各種控除を最大限に活用することで住民税を軽減することが可能です。
たとえば、医療費控除は年間の医療費が一定額を超えた場合に適用できるため、無職で収入が少ない場合でも医療費負担が大きい場合は住民税の負担を軽くできます。
また、生命保険料控除や寄附金控除も利用できる場合があり、無職の状態でも利用できる控除を確認することが大切です。

このように、無職であっても住民税を減免できる制度や控除を活用することで、住民税の負担を減らす方法がいくつかあります。
収入が少ない、または途絶えた場合には、まずは自治体の窓口に相談し、自分が該当する制度や控除を確認しておくことが効果的です。